革製品のカビについて

あまり知られていないことですが、革製品というのは取り扱い方が悪いとカビが発生します。

カバンや、革ジャンなどで経験のある方はよくご存じだと思います、白い点々や、緑がかったシミのようなもの。

爪でカリカリ削ると取れるのですが、表面だけ取り除いても根が残っているのでまた出てきます。

 

革製品のカビは見た目が悪いだけでなく、革の組織細胞を壊していますのでその一点だけが極端に弱くなっている状態になります。

そうすると、力が掛かった瞬間、その点からびりっと破れてしまいます。

いったん裂け目ができてしまったら、力がかかるたびに繊維方向に引き裂かれてしまいます。

革は丈夫なもの、と油断していないでしょうか。

決してメンテフリーではありません。適切に処置して革製品の力が発揮できるのです。

そして、やはり紫外線や経年劣化もあります。

こればっかりは寿命ですので、長い間よく働いてくれた、と労いながら世代交代させてあげてください。

なんでこんなこと書いたかというと、とても古い革のグローブが見つかったからです。。

この工場でゴルフグローブをやりはじめたころの製品ですね。オーダーメイドじゃなかったので、サイズが一定のものでした。

このころの革の質はものすごくよかった!

きめ細かくて、柔らかくて、今見てもいい感じ!・・・なのですが、よ~くみてみると綺麗な表面の裏腹、
ぼろぼろと剥がれ落ちる部分もあり、カビもあり、そしてなによりデザインが古い。

なんだか歴史を感じました。

使ってもらえなくてごめんね、と言いつつせめてここで日の目を見てもらおうという魂胆でした。

ありがとうございました。

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